歯の根元のむし歯は進行が早い?
こんにちは、薬院サルースこども・おとな歯科です!
歯周病などで歯茎が下がって歯の根元が露出することがありますが、その根元に出来るむし歯のことを根面(こんめん)カリエスと言います。 この根面カリエスは歯の頭の部分に出来るむし歯よりとても進行が早いです。
今回はその根面カリエスについてお話ししていこうと思います。
そもそも歯の根がどこかと言いますと、下の画像の青丸より下の部分がいわゆる歯の根っこと言われる部分になります。 つまり根面カリエスとは青丸より下にできるむし歯のことを言います。
では、なぜ根元はむし歯になりやすいのかと言いますと、歯の頭の部分はとても硬いエナメル質で構成されており、 このエナメル質は細菌の出す酸にもある程度耐えてくれます。 しかし、根の部分にはそのエナメル質がなく、エナメル質より柔らかい象牙質とセメント質で構成されているので細菌の出す酸に耐えられず溶けてしまいむし歯になりやすいのです。
さらに歯の臨界pH(これ以下だと溶け始める)をみてみると、エナメル質が5、5に対して 象牙質は6~6、2であり中性(7)に近い酸でも溶け出してしまいます。 私たちが日常で口にしている炭酸飲料や甘いジュースやお酒、食べ物の酸でも容易に溶けやすいということです。 きれいに歯みがきをしていても間食が多い方は歯が酸にさらされ続けるのでむし歯のリスクが高くなります。
根元むし歯の予防としては、まずは根元が露出しないよう歯周病を進行させないことです。 また、ブラッシング圧が強いと歯茎が傷ついて下がってしまい、根そのものが削れることもあるので歯科で歯みがき指導を受けて頂くことも有効です。
他に注意できることとしては間食の取り方です。 1度摂取すると唾液が中和して中性に戻るまでおよそ40分程度かかります。 飴などしばらくお口に糖分が入っている状態は良くありません。
根元むし歯、気になる方は是非ご相談ください!
画像出典元:歯科素材.com様